キューブのいろいろ。

上級者になりたい初級者のぶろぐbyみねぼ

そのF2L、捨てませんか?

ども~ みねぼで~す

 

 

この記事はSpeedcubing Advent Calendar 2019の23日目の記事です。

昨日はほかさんの「pyra top first 発展」でした。

明日は佐村健人さんの「質より量」です。

 

 

皆さん!明日はなんとクリスマスイブですよ!しかもあと一週間くらいで2019年終わりますよ!いや~早いものですねぇ~

今年はメルボルンで世界大会があったりキューブ界隈的にはなかなか熱のあった一年だったのではないでしょうか。

私的には2019年は受験があったり5月まで海外に住んでいたということもあり大会自体は2回ほどしか参戦できなかったのですが、帰国後オフ会などに参加したり大会のバイトをさせていただいたりで様々なキューバーと交流することができ、キューブ的にはとても充実した一年でした。

 来年2020年は東京オリンピックが開催され、外国の方々もたくさん日本に訪れるということで大会などでも国際交流が生まれることを期待したいですね。

 

 

さてさて、内容はタイトル通り「そのF2L、捨てませんか?」です。ちょっと!そこのあなた!21日の記事に同じようなタイトル見たなとか思ってブラウザバックしない!この記事で書くことはrouxのtipsとかrouxに関連したことではなく、普通にCFOPer向けのことですから!

 

 

つまりですね、どういう内容なのかサクッと説明すると、そのF2Lを捨てるんです。

 

 

あっ、ちょっと!ゴミとかキューブ投げないで!いたいいたい!ちゃんと説明すrっ・・・ねえ!スクランブルされたゴーストキューブ投げてきた人だれ!?

 

 

すみません。ちゃんと説明します。

 

 

「F2Lを捨てる」というのはその状況においてどのスロットから処理していくかを見極める、つまり「取捨選択」ということと、より効率的な手順を使ってできる限り最短手順で処理しようという「非効率的な手順を捨てる」ということの二つのお話です。

 

 

というのもですね、先日埼玉にある某キューブサークルの計測会で某代表さんから「よくそのソルブでそのタイムが出せるね!?」と言われたんですよ。確かに判断は遅いし指も早いといえるほどではないので当然なのですが、そのほかの部分でタイムを縮められる部分があるということなのでそれを記事にしようと思ったというわけです。

 

 

取捨選択について(EO判断を含めて)

 みなさんは4つのF2Lのうちどれからそろえるか意識していますか?目についたものから適当に処理しているなんてことしていませんか?F2Lを処理する順番について以前少し記事にしたことがあるのでそちらも参照していただきたのですが、今回はもう少し深堀りをしていこうと思います。

 

 

まずF2Lについてよく言われていることで「対角に入れてはいけない」というのがあります。有名な話ですよね。 詳しいことは私が以前書いた記事を読んでいただけるとわかると思うのですが、要はF2L#3,4の処理が面倒くさくなるので避けたほうがいいということです。

 

 

ですがソルブ中にどうしても持ち替えずに隣接のスロットにF2L#1,2を処理するのが難しいこともあります。ここは意見が分かれるところだと思いますが、私的には"ある条件下"であれば無理に持ち替えるよりもあえて隣接スロットを捨て、対角に入れてしまうというのもありだと思います。もちろん隣接スロットから処理できればよいにこしたことはないのですが、プロのソルブのリコンストラクションを見ていても対角に入れてしまっているものが少なからずあるので、選択肢の一つとしてありなのではと思うわけです。

 

 

例えばこれ。Philipp WeyerがEurope Recordを取った試技です。

 

相変わらず素晴らしいソルブですが、実はこれ1,2,5試技目は対角に入れてるんですよね。

なんなら1試技目はPLL skipというのもありますがそれでもsub5をしているわけです。

 

 

ではその"ある条件"となんなのか、それはF2L#2で対角に入れる前にF2L#3,4をどのようにソルブするかある程度予測できるということです。とくにそれ以降持ち替えが必要か否かというところです。

 

 

EO判断について

ではここで少し話をずらしてF2Lにおける持ち替えとEO(Edge Orientation、まあ簡単に言うとエッジの向きが正しいか正しくないかです)の関係性について考えてみましょう。

 

結論から言ってしまうとF2Lでの持ち替えの有無はEOに依存しています。基本的にEOがそろっているF2Lは持ち替えが必要ではなく、そろっていなければ持ち替えが必要ということです。つまりEOさえ判断できればそのF2Lで持ち替えが必要なのか否かを判断できてしまうということです。さらにそれによってどのF2Lを優先して処理するべきなのかというのが判断できるというわけです。

 

 

*以下、EOがそろっている状態をgood case、そろっていない状態をbad caseと表現します。

 

 

EO判断は基本的にZZ methodのそれとほとんど同じです。

  • F面の色とエッジの同じ色か対色の部分がF,U,B面にある場合はgood case
  • URL(D)面を回す場合はEOは変わらない。
  • 中層に入ってるエッジについては持ち替えてもEOは変わらない。

まあいきなりこんなこと言われてもイメージがつかみにくいと思うので実際にキューブを解きながら詳しくみてみましょう。

 

 

U2 B U2 R2 F2 L2 R2 D2 B R2 B2 D' B2 F R' F' L R D2 L2

例としてこのスクランブルについて考えてみましょう

まずクロスですが、とりあえず z2 U R' U' R' F L D2 F' とします。

f:id:minebo-no-blog:20191220222455p:plain

こんな感じになると思います。ここで早速EO判断をしてみましょう

 

f:id:minebo-no-blog:20191220230827p:plain

まず今F面が緑ということを忘れないでください。

①についてですがF面と同じ色の緑がU面にあるのでこれはgood case。②は緑の対色である青がB面にあるのでこれもgood case。③は緑がR面に来てしまっているのでbad case。そして最後に④ですがこれは青がR面に来ているのでこれもbad caseということです。

 

つまり③④に関しては処理する際に持ち替えが必要ということになります。つまり理論上は1回持ち替えるだけでF2Lを終わらせることができるわけです。また、②④に関しては中層に入ってしまっているので持ち替えてもEOは変わらないです。すなわち④はbad caseなうえに持ち替えてもEOを変えることはできないというとても厄介なものということがわかると思います。

 

ではでは実際に解いてみましょう。

まず持ち替えなしで処理できるのは①と②のエッジを含んでいるF2Lということになるわけですが②に対応するエッジがDFRにあり、これを最初にそろえるのは酷なのでまずは①のエッジを含むF2Lをそろえます。それと同時にDFRのコーナーを出しておきたいので U R U'2 R' U2 L' U' L で処理します。そのまま U2 L U' L' U2 L U' L' で②も揃えます。③④に関しては持ち替えが必要というのはわかっているのでここで持ち替えてもいいのですが、先ほど分析した通り④が厄介なので R' U2 R で③をI型化しつつ④を出しておきます。もちろんここまでRUL面しか回していないので③と④のEOも変わっていません。そしてyで持ち替えて③を U' L' U L でそろえ、④も R U' R' U' R U' R' U R U' R' でそろえるという流れになります。ほら、一回しか持ち替えしなかったでしょ?

 

 

ということでEOを理解することで持ち替えをコントロールできるということが理解できたでしょうか。

解説ではすべてのF2Lのエッジを分析してから回したのである程度簡単でしたがもちろん実際にはこれをソルブしながら判断しないといけないので難易度はさらに上がります。なので実際のソルブではすべてのエッジを見るのではなく最低限必要なものだけをEO判断すれば十分だと思います。

変態F2Lと呼ばれるような手順を使えばさらに持ち替えを減らすこともできると思いますが、一応EO判断はF2Lの根本的な仕組みとして覚えておいてほしいと思います。 

 

 

 

で、話を戻しますが、なぜここまでEOの判断についてお話ししたかというと、ソルブ中に先のF2Lまで持ち替えが必要か否かがしっかり判断できてしまえば対角から処理するのも選択肢の一つとすることができるからということです。

 

 

では実際に先ほどのPhilipp Weyerのofficial ao5 6.06の1試技目を見てみましょう。

scramble: F' U2 B' R2 B2 L2 D2 F' D2 U L2 F' L2 U L' R D2 B' D2 U

F2L#1はULのエッジとBDLのコーナーが読めます

cross: x' U' R Rw' D R2 D

F2L#1: U L' U L U y' R' U R

このF2L#1の持ち替え後の状態でF2LのすべてのエッジのEOを見てみましょう。するとすべてのエッジがgood caseになっているのがわかります。つまりここからは持ち替える必要がないということが判断できます。そこで彼はすぐに目につく緑橙の#2を U R U R' L' U L で対角に入れてしまうわけです。その後 R U' R' U L U2 L' U' R U R' で#3を、U2 L U L' U L U L' で#4を処理しています。そして U' Rw U R' U R U2 Rw' でLLも終了です。

 

 

いかかでしょうか。EOを判断することでどのF2Lを捨て、どれを優先するかというのが判別しやすくなり、より効率的な手を選ぶことができるようになるということです。

 

続いてそもそものF2Lの手順についてです。

 

 

その手順捨てません?

まあこれは言ってしまうと非効率的な手順を捨て効率的かつ回しやすい手順を選びましょうねという簡単なお話です。

 

例としてF2L15についてみてみましょう。

f:id:minebo-no-blog:20191221213106p:plain

 もしかしてこのF2Lで R U2 R' U R U' R' U R U' R' とか回していませんか?私も一時期この手順を平然と使っていましたが、一見普通の手順のように見えて実は結構長い手順だったりもします。

 

ということで私が知りうる限り一番効率的な手順は l U r U' r' U' l' なのですが、lとrが混在していて微妙に回しにくいです。もちろん効率も大事なのですが回しやすさというのも大事だと思うわけですよ。ということで私のおすすめは r' R U r U' r' U' M' です。先ほどの手順より1手多いですが、効率と回しやすさを重視するのならこの手順にたどり着くというわけです。

 

また、多分割のことを考えるとM列系は回しにいですよね。ということで先ほど紹介した手順は使うと逆に遅くなってしまいます。多分割という条件の下で効率的かつ回しやすい手順を選ぶとしたら U R' F R F' U R U R' です。スレッジハンマーでT型にもっていくという単純な手順なのにalgdbとかにも載っていなかったので覚えておくことをお勧めします。

 

ただ、このような手順を使うとEOが変わってしまうことがあるので各手順でどこのEOが変化するのかを覚えるか、F2L#3までは使わずに空きスロットを活用できない#4で使うといいと思います。

 

ちなみにBRスロットが開いている場合は U' R' U R U' R U R' が一番最適だと思います。

 

 

おまけ

少し話をさかのぼりますが、F2Lのエッジで中層に入っているものは扱いが面倒くさいという話をしました。できればインスペクション中かソルブ中に見つけて取り出しておくとよいのですが、なかなかそう簡単にはいかないのですよね。コーナーがU面に出ていればF面を使って比較的楽に処理できますが、エッジもコーナーもスロットに入ってしまっている場合はとてつもなく面倒くさいのでこれに関しては少し長くても手順を覚えてしまったほうが良いと思います。ということで私が使っている手順を4つほど紹介しておきます。

 

f:id:minebo-no-blog:20191221225251p:plain R U' R' F R U R' U' F' R U' R'
f:id:minebo-no-blog:20191221225247p:plain

R U' R' r U' r' U2 r U r'

R U F R U R' U' F' R'

f:id:minebo-no-blog:20191221225256p:plain R2 F' U' F U R U' R
f:id:minebo-no-blog:20191221225303p:plain R' U R' U' F' U F R2

 と、まあこんな感じです。

 

 

 

以上でーす。

いかがだったでしょうか。毎回F2Lについての記事を書くたびにその奥深さを痛感させられますね。

さてさて今年も早いもので残すところあと8日となりました。

まだしばらく寒い日が続きますが、皆様体調には十分お気をつけてよいお年をお迎えください。

 

それでは~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_(┐「﹃゚。)_ <今年も元気にクリぼっち。